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2003年大会大会レポート
決勝トーナメントBest8→Final[高校生の部]

四国勢強し

早く、安定した走り。
ベスト8に勝ち残ったのは、団体優勝をも狙う四国の3台と、これまた強豪の富山県立大沢野工業高校の3台。そして熊本、地元北海道から1台ずつ。四国地区は今年から新しいルールが設けられ、ひとつの高校からの出場は3台までとなったため、昨年の香川県立三豊工業高校のように同一校から4台進出ということにはならなかったが、それでも四国から3台がベスト8に進出したというのは、さすが強豪地区のあらわれである。
選手たちにはもうひとかけらの迷いもないのだろう。レース直前のフロアでは、一心不乱に愛車の最終チェックを行っている。ここまでくればほんのわずかな誤差で勝敗が別れてしまうのだ。
準々決勝第1レースは、香川県立坂出工業高校 橘川友統君と、富山県立大沢野工業高校石黒翼君の争い。両者コースアウトにより再レースが行われたが、2回目も両者コースアウトしてしまった。調整の仕方なのだろうか、この段階にきて、しかも2回もコースアウトが起こってしまうとは...。ルールにより予選タイムの早かった橘川君がベスト4に進出した。第2、第3レースも好カードによる白熱した展開だった。そして注目の第4レース。琴似工業高校の新松さんの登場だ。しかし、女神は3たびは微笑まなかったようだ。新松さんの愛車「完遂III」は無念にもコースアウトしてしまい涙をのんだ。結果として、ベスト4には四国地区の3校と、今年こそ一矢を報いたい大沢野工業高校 折谷君が勝ち上がった。


いよいよ決勝戦
準決勝第1レースは、予選通過タイム22秒77で第1位の橘川君(「ジャスティス」)と、四国以外で唯一勝ち残った折谷君(「Cat'C」)が激突。調整がうまくいっていないのか、準々決勝に続いて「ジャスティス」がコースアウト。孤軍奮闘の折谷君が決勝進出を決めた。続く第2レースは四国勢同士の争い。香川県立三豊工業高校 瀬戸義弘君(「よっし〜Jr」)と愛媛県立松山工業高校 山本健太君(「eclair」)が対決。23秒台で順調にゴールした瀬戸君が決勝進出を決めた。山本君は続いて行われた3位決定戦に臨んだが、今度は見事に完走した橘川君の「ジャスティス」に敗れ4位に終わった。次なる挑戦を期待したい。

優勝インタビューを受ける瀬戸君
さあ、いよいよ決勝戦だ。大沢野工業高校 折谷君の「Cat'C」が今年こそ栄冠を勝ち取るか、はたまた三豊工業高校 瀬戸君の「よっし〜Jr」が常勝校の名において貫禄優勝を遂げるか。予選通過タイムは折谷君が4位、瀬戸君が2位、どちらも危なげなく順調に勝ち上がってきた。
スタートシグナルが緑に変わる。それと同時にBGM「Truth」が響き渡る。熱き戦いに、さらに興奮と感動が付加される。両者好スタートを切り、順調な滑り出しだ。スピードもほぼ互角、やがて2台がゴールに迫る。「Cat'C」が若干遅れたか、大歓声の中、「よっし〜Jr」が優勝のゴールを駆け抜けた。タイムは22秒61。瀬戸君の「よっし〜Jr」は決勝トーナメント3回戦の22秒60がベストタイム賞にも輝いた。三豊工業高校が3年連続の優勝だ。瀬戸君はまだ1年生ということで、来年に連続優勝の期待がかかる。戦いがすんで、チャンピオンにだけでなく、準優勝の折谷君にも惜しみない拍手と、今後に期待する声援が送られていた。

■優勝
瀬戸 義弘くん
香川県立三豊工業高校 マシン名「よっし〜Jr」

「優勝できるとは思っていなかったのでうれしい。モータを4つ使ったことが勝因だと思う。1年生なので、来年、再来年と連覇を狙ってがんばりたい」との本人の弁。来年が楽しみだ。
■準優勝
折谷 直人くん
富山県立大沢野工業高校 マシン名「Cat'C」

「優勝は初めから難しいと思っていたので、準優勝で十分うれしい。勝因は同級生にアドバイスしてもらったこと。それが役に立った」とは本人の弁。4月からは大学生になるとのこと、来年是非一般の部でのチャレンジを期待したい。
■第三位
橘川 友統くん
香川県立坂出工業高校 マシン名「ジャスティス」

「第1位のタイムで予選を通過したので、結局第3位というのは非常に残念。タイヤの真ん中の部分に工夫を凝らし、グリップがよくきくようにした。」とのコメントをもらった。4月からは名古屋方面に行くので次回の出場は未定とのことだが、できれば再度チャレンジして欲しい。
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