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大会記録 >> 2007年大会 >> 横須賀地区大会
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2007年大会 横須賀大会
【大会レポート】

 8月最後の、そして夏休み最後の日曜日。このところの猛暑も今日は一段落のような、晴れてさわやかな1日だった。2006年8月27日、横須賀商工会議所において、今年度初の地区大会(ジャパンマイコンカーラリー2007 南関東地区大会一般の部)である「横須賀大会」が開催された。「オープン(高校生)の部」と、全国でも初めての「車庫入れ競技」、そして「ミニマイコンカーレース」も開催され、大会は各々の白熱した戦いで盛り上がりを見せた。
滝田教授の挨拶 開会式

南関東地区大会一般の部 予選
S字の多いコースレイアウト
 今回のコースは、全長57.22m。大会では今年度より実施が予定されている新スタート方式、そしてレーンチェンジもコースに加わり、従来のクランク、大・小のS字の連続と、全国大会に匹敵する難コースで行われた。
 予選は2回走行し、良い方のタイムで順位が決定する。1回目の走行では、出場37台のうち完走11台、完走率30%、2回目の走行では、1回目の完走者が高速モードに移行したこともあり、完走率16%と振るわず、記録として残った完走車は12台、昨年に比べても難しいという印象。
 レーンチェンジでコースアウトする車は思いのほか少なかったが、やはり下ってすぐのクランクやS字の続く難コースに出場者たちは手を焼いたようだ。新スタート方式にも、半分ほどの参加車がセンサ感知による自動スタートにはまだ対応できていなかった。
 結果は、1位が、2006年の全国大会で準優勝した防衛大学校の榮井さんで17.44秒、2位は、昨年のこの大会で最高タイムを出した日産自動車株式会社の河野さんで17.74秒、3位が群馬県立前橋工業高校教諭の阿佐美さんで18.01秒だった。この上位3名が各地区大会の先頭を切って2007全国大会の出場切符を手にした。
ゼッケン配布 車検 いよいよスタート!!

オープン(高校生)の部 予選
スタートを待つ選手
 オープンの部は高校生が対象となり、年末の地区大会前の格好の腕試しの場として臨んだ大会となった。しかしながら新スタート方式やレーンチェンジなど、今年のコースはすこぶる難しかったようだ。33台が参加し、2回走行して完走車は10台とこちらも一般の部同様完走率が低かった。地区大会約3ヶ月前ということで、全体としての調整不足はやはり否めなかった。
 結果は、1位が栃木県立真岡工業高等学校 機械研究部の千葉君で19.07秒、2位は栃木県立宇都宮工業高等学校 科学技術研究部の鵜沼君で19.47秒、3位が栃木県立真岡工業高等学校 機械研究部の涌井君で20.63秒だった。
 各地区大会を目指し、安定したマイコンカー製作に努めて欲しい。
スタート準備中 調整に余念がない 車検

車庫入れ競技 予選
車庫入れ競技コース
いよいよスタート
バック走行中!!
高校生も参加
 横須賀大会では、全国の地区大会の中でも初めての試み、「車庫入れ競技」が行われた。スタートゲート(通過計測タイマ)をはさんで2箇所の車庫入れ区間があり、その区間まではS字カーブなど、マイコンカーラリー競技と同様のコースが設定されている。予選は1台ずつのタイムレースで2回走行し、予選タイム上位8台を上限に決勝レースを行う。
 今回この競技には、バック走行を行うため前後に2つのセンサをつけた8台のマイコンカーがエントリーした。しかしながら大変残念なことに、2回の走行でも完走車が1台も出なかった。ライトによるセンサ誤作動が考慮され、今回特別に3回目の走行も試みたが、結果は同じだった。やはり行ったり、戻ったり、一定のエリア内に入れてまたそこから出たりと、プログラミングがかなり難しかったといえる。
 本競技は、難易度が高くハードウェア、ソフトウェアともに作成時間が必要であった。関係者一同、更に検討が必要との印象を受けた。

ミニマイコンカーレース
セット中
緊張の面持ちでスタート
表彰式
参加したちびっ子達
 ミニマイコンカーレースは、横須賀市立走水小学校の小学生7名が参加して行われた(先週の製作講習会には15名が参加)。昨年同様、防衛大学校の学生スタッフが、マイコンカー製作からプログラミング、調整までをお手伝いし、ほのぼのとしたものづくり学習の中で進められた。大会少し前にほぼ完成していたマイコンカーを当日午前中で最終調整し、いざレースにのぞむ。
 実際にコース上を走るミニマイコンカーは、まさしく小さな技術者たちの集大成といえるだろう。頼りなさを残しながらも、S字やクランクを見事にクリアしゴールした時には、観客からわれんばかりの拍手が沸き起こっていた。
 レースでは参加7台中4台が完走。6年生の越智徳有くんが32.95秒というすばらしいタイムで1位、2位には5年生の和田志織さんが36.56秒、3位には6年生の安田崇人くんが42.27秒で続いた。完走したもう1台は、2位の和田詩織さんの妹で、4年生の和田冴織さんのミニマイコンカー。49.78秒のタイムで、見事、姉妹での完走を果たした。

決勝トーナメント
横須賀は高校生vs一般もあり得る
決勝戦は0.46秒差
優勝インタビュー
 一般の部予選とオープンの部予選の完走者を合わせ、その上位32名が決勝トーナメントに進むが、今回の決勝トーナメント進出者は完走した22名。しかしながらレースは、難コースを勝ちあがった、まさしく強者同士の対戦が随所に見られるものとなった。
 一般の部から12名、オープン(高校生)の部から10名が決勝トーナメントに進出。今年の大会は完走率が低かったが、決勝トーナメントでは高校生が目を見張る活躍で会場を沸かせた。ベスト8に進出した8名のうち、なんと5名が高校生だったのだ。
また今年も、マイコンカーラリーにつきものの“幸運”、“不運”が現れたレースもちゃんと存在した。“幸運”だったのは一般の部予選タイム2位の河野さん。決勝トーナメント2回戦で2回ともコースアウトしながら、相手も2回ともコースアウトということで、予選タイム上位の彼が勝ちあがったのだ。逆に“不運”は一般の部予選タイム1位の榮井さん。同じく2回戦で2度とも同じ場所でコースアウトしてしまい、準々決勝を前にして涙を呑んだ。コースのちょっとした段差にセンサが誤動作を起こしたようだった。
 準決勝1回目は、高校生同士、しかも栃木県立真岡工業高等学校同士の対戦で、涌井くんvs千葉くん。両者とも完走したが、0.29秒差で千葉くんが決勝に進出。2回戦は、前出の河野さんvs一般の部予選タイム第3位の阿佐美さん。河野さんのつきもここまでか、0.25秒差で阿佐美さんに軍配が上がった。しかしながら3位決定戦では河野さんが涌井くんを1秒差で下し、3位をもぎ取った。
 決勝戦は、オープン(高校生)の部出場の千葉くんと、一般の部出場の阿佐美さんとの対戦。決勝タイムは、阿佐美さんが18.42秒をマーク、千葉くんも18.88秒と健闘したが、0.46秒及ばず阿佐美さんが見事優勝を手にした。

表彰式、閉会式
表彰式
 最後に、表彰式、閉会式が行われ、オープン(高校生)の部上位8名、一般の部(全国大会出場認定)上位3名、決勝トーナメント上位3名が表彰された。最後に防衛大学校の滝田教授による講評が行われ、今年初めてとなった地区大会が幕をおろした。(T)(S)
オープン(高校生)の部 入賞者 一般の部 入賞者 トーナメント 入賞者
 
 


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