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〜 三つ巴の戦い 〜
再走でもタイヤメンテナンスに余念がない |
ベスト8に勝ち残ったのは、ここ数年、優勝校として常連の四国地区香川県立三豊工業高校の2台と、北信越地区から3台、そして躍進著しい近畿地区からの3台という、3地区三つ巴の争いとなり激しく火花を散らした。選手たちは最後の最後まで、愛車の綿密なチェックに余念がない。ほんのわずかのメンテナンス不良が勝敗を分けてしまうのだ。そんな準々決勝のレースに入って、さらなる調整の難しさが見せつけられた。富山県立大沢野工業高校小森くん「ゼウス」と大阪府立今宮工業高校西村くん「ハイスピード壱号」のレース、そして同じく大沢野工業高校平野くん「VANQUISHV4」と兵庫県立相生産業高校丸林くん「10W40」のレースの2つとも、両者コースアウトによる再レースを余儀なくされたのだ。結果的には2人の大沢野工業高校の選手が敗れてしまったが、まさしく準決勝進出をかけた壮絶なバトルだったと言えるだろう。しかしながらもう2つのレースは、香川県立三豊工業高校の2台が壮麗でスムーズな走りを見せ、準決勝進出を果たした。
3、4位決定戦 |
準決勝1戦目は近畿勢同志の戦い。双方ともすばらしい走りを見せたが、兵庫県立相生産業高校丸林くん「10W40」が気合十分の勝利をもぎとった。続く2戦目はもはやあたりまえになったとでも言うべきだろうか、三豊同士の争い。石川信吾くんの「LEVIN」と石川真人くんの「雷鳥R」。同じ名字、しかも優勝旗返還と選手宣誓をそれぞれやった2人。レース前のインタビューで“親族関係は全くありません”と言っていた2人だが、このときばかりは仲間ということを忘れ雌雄を決しなければならないという、まさに熾烈な戦いが行われたのだ。結果は0.33秒差で信吾くんの「LEVIN」が勝利。続いて行われた3位決定戦では、今宮工業高校西村くん「ハイスピード壱号」がコースアウトしてしまい、真人くん「雷鳥R」がスイスイとゴールし、全国3位を勝ちとった。 |
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インタビューを受ける(左から)西村くん、丸林くん、石川真人くん、石川信吾くん |
決勝戦GO! |
さぁ決勝戦だ。コンマ何秒かの争いになるだろう。数秒後の未来は誰にもわからない。スタートシグナルが点灯、GO!! BGMの「Truth」が高らかに響き渡る。スピードはほぼ互角。順調にコースを走り抜けていく2台。やがて少しだけ早く香川県立三豊工業高校石川信吾くん「LEVIN」が、優勝のゴールを駈けぬけた。三豊工業高校はV4達成だ。なかなか破ることのできない記録を打ち立てた。戦いが終って、チャンピオンにだけでなく、準優勝の兵庫県立相生産業高校丸林靖隆くんにも惜しみない拍手と今後に期待する声援が送られていた。 |
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石川信吾くん
香川県立三豊工業高校
マシン名 「LEVIN」 「やはり優勝をねらっていた。率直な気持ちうれしい!モータを前に4つ付けたことによってコーナーがスムーズに曲がれるようになったことと、マイコンカー自体の幅をワイドにし、安定走行できるようにしたことが勝因」と本人の弁。一般の部出場は機会があったらとのことだったが、是非チャレンジして欲しい。
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丸林靖隆くん
兵庫県立相生産業高校
マシン名 「10W40」
「準優勝はやはり残念。技術的には完ぺきだったが、気持ちで負けていたのが敗因」と本人の弁。来年は是非一般の部に出場して、優勝を勝ちとって欲しい。
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石川真人くん
香川県立三豊工業高校
マシン名 「雷鳥R」 「昨年は決勝トーナメントに進めなかった為、第三位という結果には満足している。ここまでこられたのは、マシンが安定した為だと思うが、準決勝でモードを低くしすぎて負けてしまったのがちょっと残念」とは本人の弁。来年の一般の部出場は考えていないとのことだったが、機会があれば是非チャレンジして欲しい。
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