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大会記録 >> 2009年大会 >> 地区大会 >> 南関東大会 一般の部(横須賀大会)
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2009年大会 南関東地区大会・一般の部(横須賀大会)
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【大会レポート】
2008年8月24日、今年度初の地区大会「ジャパンマイコンカーラリー2009 南関東地区大会一般の部」、そして同時に「第7回マイコンカーラリー横須賀大会」が、昨年の会場から場所を移し、横須賀アリーナ(サブアリーナ)にて開催された。前日の23日は二十四節気の「処暑」にあたり、夏の暑さが峠を越えて治まる頃とされているが、当日もその処暑を象徴するかのように比較的しのぎやすい、曇時々小雨の天候であった。大会は「オープン(高校生)の部」と、2005年全国大会の10周年記念大会イベントで実施された「ドラッグカーレース」が行われ、関係スタッフも揃いのライトグリーンのポロシャツを着て奮闘、各レースの出場選手のみならず、各々の白熱した戦いで盛り上がりを見せた。
受付 開会式 コースレイアウト

南関東地区大会一般の部
昨年までの南関東地区大会一般の部は、8月と12月の2回に分けて競技が行われたため、各回エントリー数の5%が全国大会への出場権を獲得していた。しかしながら今年からは諸般の事情により、今回(8月)1回のみの開催となったため、出場権獲得枠は10%と増えたものの、年末へ向けての再チャレンジができなくなったことで、一発勝負の熾烈な戦いとなった。
コース全長は56.26m。クランク4ヶ所、レーンチェンジ2ヶ所、そして2008年の全国大会でもお目にかかった"タコツボ"と言われる大きな連続カーブと"スネークロード"と言われる小刻みな連続カーブを続けざまにクリアしなければならず、昨年の大会に比べコースはさらに難しくなったと言えよう。
予選は2回走行し、良い方のタイムで順位が決定する。今年の参加台数は昨年より若干増えて79台。2回走行して完走車31台、完走率は39%と昨年の完走率48%には遠く及ばなかった。やはり難コースゆえの結果であっただろうか。
本大会は毎年の常連も多く、南関東エリアを初めとして参加者間では多彩な技術交流を行っていると聞く。それゆえか年々参加者の平均スピードは増しているが、それでも減速のタイミングを誤り、レーンチェンジ後や、クランクでコースアウトする車も後を絶たない。昨年に比べプログラミングやマシンの車体などに工夫を凝らしてチャレンジする参加者も多いらしいが、これも完走が増えていかないひとつの要因であるように感じる。特に今大会一番のハプニングは、全国大会出場常連の河野さんが1回目に続いて2回目もコースアウトしてしまい、全国大会出場権を逃してしまったことだろう。それなりの理由はあったのだろうが、まだ始まったばかりの他地区一般の部の大会で、今回のリベンジを是非果たして欲しい。
レース結果は、1位が今大会のベストタイム15.15秒を叩き出したGTマイコンクラブの内海さん。2位は2回目の走行で計測ミスがあり、ストップウォッチのタイムを保留にしビデオ撮影・再生での時間測定の末、15.70秒のタイムが決定した個人参加の小倉さん。3位が、2008年全国大会でベストタイムを叩き出した愛知工業大学の三輪さんで15.75秒。この3名を含む上位8名が、各地区大会の先頭を切って2009全国大会の出場切符を手にした。
結果として、8位で滑りこんだ千葉工業大学の西村さんのタイムは16.19秒だっただけに、今年の南関東地区大会一般の部は、16秒台でも前半を出さなければ全国大会出場枠には入らないという厳しい戦いでもあった。しかもこの8名のうち関東勢はわずか2名だけという結果も残り、今後他地区大会に参加する関東勢の姿を思い浮かべながら会場を後にすることとなった。
車検 緊張のスタート準備 ダントツの予選ベストタイム

オープン(高校生)の部 予選
緊張の出走前
スタートバーが開きスタート!!
オープンの部は高校生が対象となり、毎年、各地区大会前絶好のプレ大会としてレースが展開される。今年の参加台数は55台と昨年の約2倍。しかしながら前述した「一般の部」に比べ、それぞれの出場者が基本を守り、試走による調整をし続けた結果だろうか、2回走行して完走車24台、完走率44%と、台数が増えたにもかかわらず、こちらは昨年の43%に匹敵する好結果を生み出した。
レース結果は、1位が、高校生ながら16.22秒のすばらしいタイムを叩き出した富山県立砺波工業高等学校の野村君、2位は16.59秒とこれまた好タイムを出した同じ高等学校に所属する林君、3位が16.89秒で、岐阜県立可児工業高等学校の竹村君だった。
彼ら3名は他地区の大会に出場することになるが、南関東地区大会が開催される12月まではあと3ヶ月とちょっとである。今大会で経験したことを武器に、伸ばすところは伸ばし、問題点は解決して、全国大会出場を賭けがんばって欲しい。

ドラッグカーレース 予選・決勝
今回大会では、2005年全国大会の10周年記念大会イベントで実施された「ドラッグカーレース」が行われた。この競技は全長25mの直線コースをどれだけ速く走れるかを競うもの。但しゴール後は自動で停止しなければならない(コース上にマイコンカーが残っていなければならない)ため、ただやみくもに突っ走って走り抜ければいいというものではなく、技術的に高度なテクニックも要求される。予選は1台ずつのタイムレースで2回走行し、タイム上位者による決勝レースを行った。
今回この競技には7台のマイコンカーがエントリー。予選通過1位は、一般の部では完走ならなかった日産自動車株式会社の河野さんで、タイムは目にも止まらぬすばらしい走りの4.19秒。2位にはこれまた一般の部常連の阿佐美さんが4.60秒のタイムで入った。そして3位は、4.97秒で防衛大学校の笠井さんが獲得、その他2台が完走し、合計5台が決勝戦に進んだ。
その後行われた決勝戦だが、5台中、予選1〜3位の3台が完走し順位も予選と同じだった。優勝は河野さんで予選と同タイムの4.19秒、2位4.62秒の阿佐美さん、3位4.86秒の笠井さんと続いた。河野さんは一般の部よりもドラッグカーレースに力を注いでしまったのだろうか。いずれにしてもすばらしい走りを大会のどこかでは見せてくれたわけで、彼のエンターテイメント性には感謝したい。
ドラッグカーレースは走るもの皆が持つ"スピード感"を遺憾なく発揮してくれる、
そして見る者のワクワクする"期待感"を満足させる競技だと感じた。来年の横須賀大会でもぜひ続けて欲しい。
25mの直線(奥が見えない!!) スタート! 優勝した河野さんのタイム


決勝トーナメント
トーナメントは逆走になる
ベスト4の選手へのインタビュー
一般の部予選とオープンの部予選の完走者を合わせ、その上位32名が決勝トーナメントに進出する。今年の決勝戦も昨年同様、全国大会で採用されている走行方向を逆にしたコースレイアウトが採用されていた。ただでさえ難しい今年のコースがさらに難コースになり、出場者の闘争意欲を掻き立てていたことは間違いない。
今年は一般の部から24名、オープン(高校生)の部から8名が決勝トーナメントに進出、その割合は昨年の大会と同じであった。その中には、昨年も決勝進出を果たしたオープンの部出場者の紅一点、栃木県立宇都宮白楊高等学校の玉川さんの姿が今年もちゃんとあった。彼女はオープンの部の中では見事第4位のタイムで決勝に進出していたのだ。しかし残念ながら、今年は完走はしたが1回戦で相手の方が早く上位進出はならなかった。
またこの決勝戦には、ご両親とともにこの大会にずっと参加してきた中学生が1名進出していた。奈良中学校に通う住吉賢太郎君がその人である。小さい頃からこの大会を通じて先輩方に教えを請い、今年とうとう上位タイム第27位で決勝に進出してきたのだ。ただ決勝戦の重圧は相当なものだったのかもしれない。残念ながら1回戦でコースアウトしてしまった。しかしながら後ほどの表彰式で彼の頑張りを称え、大会事務局から特別賞が送られた。来年以降もぜひマイコンカー製作を続けて欲しい。
オープンの部から決勝に残った高校生たちにとって、今年もまた上位進出の壁は厚かった。前出の玉川さん、住吉君を含む4名が1回戦で姿を消し、4名が勝ち上がった2回戦で3名が敗退、最後に残った林君も、走行モードを変えてのぞんだのかコースアウトしてしまい、準々決勝で涙を呑んだ。このほか、「一般の部」予選タイム第1位の内海さん、そして第2位の小倉さんが2回戦で姿を消すという番狂わせもあり、今年の決勝トーナメントは波乱が予想された。
そしていよいよベスト4。「一般の部」予選タイム第3位の三輪さん、第4位の川上さんは順調に勝ちあがり、2回戦で涙を呑んだ前出の2名に代わり、予選タイム第7位 GTマイコンクラブの深澤さんと、予選タイム第12位で全国出場権は逃してしまった日産テクノマイコンカークラブの前田さんが進出した。
準決勝1回戦は深澤さんと川上さんの対戦。川上さんは実は、2008年全国大会一般の部優勝の番土さんと同じ学校の先生。「自分より番土先生の方が早い」としきりに恐縮していた。今回番土さんは生徒引率のため出場していなかったのだ。レースは両者とも完走したが、0.16秒差で川上さんが決勝に進出した。2回戦は前田さんと三輪さんの戦い。最初のレースは両者コースアウト。実は前田さんは2回戦、準々決勝といずれも予選タイム上位者のコースアウトによって勝ちあがってきたのだった。全国大会で毎年見られるラッキーマンがこの横須賀でも見られるかと期待したが、再走で今度は前田さんがまたコースアウトしてしまい、残念ながら決勝進出はならなかった。前田さんも毎年参加してくれている常連だけに、今後のリベンジを期待したい。3位決定戦では前田さんが完走、コースアウトした深澤さんを退け、3位をもぎ取った。
決勝戦は、一般の部予選タイム4位の川上さんと、予選タイム3位の三輪さんの対戦。決勝レースのタイムは、川上さんが15.75秒をマーク、三輪さんも16.09秒と健闘したが、0.34秒及ばず、川上さんが見事優勝を手にした。
準決勝 深澤さんvs川上さん 決勝戦のタイム 特別賞を受けた住吉君

表彰式、閉会式
オープンの部他 入賞者
最後に、表彰式、閉会式が行われ、オープン(高校生)の部上位8名、一般の部上位8名(全国大会出場認定者)、ドラッグカーレース上位3名、決勝トーナメント上位3名と特別賞が表彰された。最後に、事務局の防衛大学校 滝田教授が閉会宣言をされ、今年初めて開催された地区大会が幕をおろした。まもなく訪れるであろう地区大会真っ盛りの秋を感じながら...。
一般の部 入賞者 ドラッグカー 入賞者 決勝トーナメント 上位3名


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