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2008年大会大会レポート 8/9

ベスト8〜ファイナル・一般の部

ベスト4進出の砂田選手(左)と昨年3位の河野選手(右)

いよいよ最終レースがスタート

見事な勝利を納め笑顔の番土選手
引き続いて行われた一般の部。第1走は、昨年3位で大会の“顔”のひとりでもある河野純也選手と、手堅いレース運びで勝ち上がってきた砂田聡選手の対戦である。レースは、河野選手がまさかのコースアウト。同選手にとって念願の全国制覇は、来年へ持ち越しとなった。2走では、予選4位の深澤則正選手と、同じく5位の番土隆選手が激突。決勝トーナメントに入ってから絶好調の番土選手が、17.77秒という、この日自身の最速タイムを計測して勝ち残った。3走は、高いレベルで安定した走りを続けてきた徳永選手が18.45秒の好タイムを出したが、何しろ相手が強かった。17.58秒を出し、またもやタイムを縮めた昨年の王者・中村彰男選手が余裕の勝利を収めた。4走は、着実なレース運びで勝ち上がってきた中岡進選手と、これまた安定感のあるレースをしてきた鈴木友和選手による僅差のレースに会場が沸いた。結果は、一瞬早く19.46秒でゴールした中岡選手が、19.85秒の鈴木選手を退けた。準決勝第1レースは、波乱の展開。両者ともコースアウトし、再送も両者コースアウト。規定により、予選タイムで上回った番土選手が、砂田選手に辛勝。番土選手にはこの日、運も味方していたのかもしれない。第2レースは、またもや中村選手の1人舞台であった。あっと言う間の速さでゴールゲートに到達し、電光掲示板に浮かんだタイムは何と17.34秒。一瞬目を疑うような猛タイムを打ち出し、決勝戦を前に、「王者に死角なし」を見せ付ける、圧倒的なレースを展開した。3位決定戦は、ゴール直前までどちらが勝つかハラハラドキドキの展開。ほんのわずかな差でのゴールに、会場が大いに沸いた。今大会随一のきわどいレースは、19.56秒の砂田選手が、19.64秒の中岡選手に勝利。その差はタイムにして、実に0.08秒というものだった。さて、一般の部、そして今大会の最終レースとなる決勝の舞台が整った。ただ王者としてではなく、有無も言わせない勝利を重ねてきた中村選手と、勢いと運を味方につけた番土選手。まさに、頂上決戦に相応しい対戦となった。大方の予想はもちろん、中村選手による連覇達成であった。そして、シンと静まりかえる会場にスタート音が高らかに響いて、いよいよ決勝がスタート。トップスピードに乗った中村選手のマシンに、番土選手のマシンが食らい付く。両者一歩も譲らない展開である。アウトコースに出た中村選手のマシンが、最終ストレートを駆け抜ける。誰もが、そこから矢が放たれたかのようにゴールすると思った瞬間、どよめきが起こった。何とインコーナーから最終カーブを立ち上がった番土選手のマシンの体勢が上回っていたのである。そして、そのままレースは決着。準決勝の連続コースアウトから冷静に建て直し、大舞台で17.74秒という自身の最速タイムをマークした番土選手。賞賛に値する見事な勝利であった。一方、中村選手は準決勝からさらに設定を上げて臨んだ作戦が裏目に出て、18.11秒というタイムに終わってしまった。絶対的な勝利を求めた王者の美学が、脂の乗り切った挑戦者の軍門に下った結果となったわけである。

【一般の部 優勝】
番土 隆選手
(砺波マイコンカークラブ)
カーネーム「若鷹」


本当に自分が全国制覇を成し遂げたのか、まだ信じられない気分です。決勝の相手は、チャンピオンの中村選手でしたので、レース前は「絶対に勝てないだろう」と思っていました。でも、とにかく全力を尽くそうと、セッティングをギリギリまで上げてレースに臨みました。勝てたのは、運が良かったとしか言いようがないですね。でも、努力を続けさえすればいつかきっと良い結果が残せるということを、教え子たち(富山県立砺波工業高等学校)に見せてあげられたと思います。

【準優勝】

中村 彰男選手
(熊本県立球磨工業高等学校)
カーネーム「ランサー7号」
【第3位】

砂田 聡選手
(TRC)
カーネーム「TRC快調」

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