トーナメントがいよいよスタート、1回戦1回目の兵庫県立姫路工業高校・道下侑起君(右)と静岡県立科学技術高校・蓮見建文君(左)
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香川県立高松工芸高校・山本一輝君(右)と山形県立酒田工業高校・佐藤結さん(左)
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1回戦最後のレース・広島県立広島工業高校・高橋聡君(右)と岐阜県立可児工業高等学校・林純平君(左)
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午後2時10分、コース上ではBasic Classの決勝トーナメントから決勝レースまでが一挙に行われた。ここからは、Aコースのみが使用されるとあって、観客の注視のもとにレースが執り行われる。まずは、見事なタイムで予選トップの座についた兵庫県立姫路工業高等学校・道下侑起君と、予選16位の静岡県立科学技術高等学校・蓮見建文君の対戦である。両者のタイム差は4秒近くあり、道下君が問題なく勝ち上がると思われていたが、図らずも波乱の幕開けとなった。道下君のマシンは今回からレーンチェンジに設けられたガードレールに激突してコースアウト。堅実な走りに徹した蓮見君が下克上を果たすかと会場が色めき立つ中、蓮見君のマシンはゴールのわずかに手前で脱輪の憂き目に。規定により予選タイム上位の道下君が、辛くも勝ち上がった。その後は、予選上位者が順当に勝ち進むレースが続く。しかし、1回戦の最終レースで伏兵が台頭した。予選14位だった広島県立広島工業高等学校・高橋聡君が、持ちタイムを2秒近く短縮させる29.20秒の走りを見せ、予選3位から優勝を狙っていた岐阜県立可児工業高等学校・林純平君を退けたのである。続いて行われた2回戦第1レースでは、予選1位の道下侑起君が1回戦でのクラッシュが響いたか、またもや不覚のコースアウト。32.42秒で走り切った福井工業大学附属福井高等学校・白崎大河君がベスト4に進出した。第2レースは予選4位の徳島県立貞光工業高等学校・新居春輝君が、第3レースでは予選2位の岡山県立玉野光南高等学校・田井宏樹君が順当勝ちし、第4レースは広島県立広島工業高等学校・高橋聡君がまたしても上位キラーぶりを発揮して、予選6位の宮崎県立日南振徳高等学校・山口守尭君を退けた。
準決勝1回目 福井工業大学附属福井高校・白崎大河君(右)と徳島県立貞光工業高校・新居春輝君(左)
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準決勝2回目 広島県立広島工業高校・高橋聡君(右)と岡山県立玉野光南高校・田井宏樹君(左)
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0.32秒差で優勝した岡山県立玉野光南高校・田井宏樹(右)と準優勝した徳島県立貞光工業高校・新居春輝君(左)
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ベスト4による第1レースは、安定感に長けた新居春輝君のマシンが30.06秒のタイムでゴール。決勝トーナメントに入って調子を落としていた白崎大河君のマシンは32.64秒で遅れをとった。第2レースは、飛ぶ鳥を落とす勢いの高橋聡君と、ここまで高いレベルで安定的な力を発揮してきた田井宏樹君の対戦。両者ほぼ互角のレース展開となったが、徐々に田井君のマシンがリードを広げていく。わずか先にゴール板を通過した田井君が29.16秒と決勝トーナメントの最速タイムを計測して決勝戦へと進出した。決勝レースに先立って行われた3位決定戦では、勢いに乗った高橋聡君のマシンが白崎大河君の愛車を大きくリード。そのままゴールに飛び込み3位入賞を達成。高橋君の表情に「決勝トーナメントに入って調子を上げられたので大満足です」と笑顔がこぼれた。さて、「ジャパンマイコンカーラリー2012全国大会」最初の決勝レースの舞台が整った。ここまで実力をいかんなく発揮してきた田井宏樹君と、安定感抜群の新居春輝君の対戦。「ここまで来たからには勝ちたい」と語る新居君に対し、田井君は精神を集中するためか黙々とタイヤのチェックをこなしている。審判のコールに従ってセットを終えた両者ともに表情には緊張の色が浮かぶ。やがてゲートが放たれるや、両者のマシンは鋭く発走。序盤、中盤と、どちらがリードしているのかがわからない拮抗したレース展開だ。しかし、最終コーナーを立ち上がった田井君のマシンがわずかなリードを保ってゴール。ついにチャンピオンの座に登りつめた田井君は、してやったりのガッツポーズ。健闘が光った新居君は「ちょっとだけ悔しいけれどまだ1年なので、来年はAdvanced Classに挑戦します!」と力強く宣言してくれた。 |