1年間の研究の成果をマシンに託して
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ベストタイム賞を獲得した所君
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午前10時ちょうど、遂に待ちに待った2009全国大会の競技開始の瞬間だ。まずは、高校生 Advanced Classの部から。いの一番にレース場に姿を現したゼッケンNo1、Aグループ第1組の栃木県立宇都宮白楊高等学校・青山駿君が20.69秒で今大会初の完走者となった後、第2組の佐賀県立塩田工業高等学校・池田一暁君が19.83秒を、Bグループ第2組の石川県立大聖寺実業高等学校・岩田拓海君が18.33秒を計測。これが呼び水となったのか、20秒を切るタイムが続々と誕生する。そして、2007全国大会のチャンピオンを輩出した実力校・富山県立大沢野工業高等学校の2選手が、A・B両グループの第8組として登場。竹内悠貴君がAコースで17.68秒を叩き出すと、Bコースに登場した倉政明君が17.49秒のタイムで予選4位に食い込んだ。ここで早くも、今予選のハイライトが訪れる。東海地区大会を次元の違う速さで制し優勝候補の一人に挙げられている岐阜県立岐阜工業高等学校・所洋一君が、Bグループ第9組でスタートを切った。所君のマシンが見せた俊敏なパフォーマンスは、明らかにワンクラス上の走りである。期待通り、16.73秒という群を抜くタイムで予選1位の座を獲得。今大会のベストタイム賞をさらっていった。続くC・Dグループには、2001大会からの4連覇を含む6人のチャンピオンを送り出した香川県立三豊工業高等学校の二枚看板が登場。しかし、同校には不安材料があった。前日の練習走行で、参加3選手が次々にコースアウト。さらに、予選Bグループで先陣を切った選手がコースアウトし、早々に姿を消している。各校が打倒に燃える常勝軍団・三豊の、修正能力が問われるところとなった。まず、昨年個人3位の合田直樹君がCグループ第6組でスタート。安全第一の慎重な走りを見せ、18.12秒で予選10位となった。一方、ハイレベルな四国地区大会を制した宮本大輔君は、Dグループ第14組から17.72秒で予選9位となった。この時点では両選手とも立て直しに成功し、決勝トーナメントに向けて徐々にセッティングを上げていく作戦に出たと思われたのだが…。なお、予選2位に17.36秒で島根県立出雲工業高等学校の川元一弘君がランクインし、新興勢力の高いポテンシャルを知らしめた。そして、17.44秒のタイムで予選3位につけたのは、虎視眈々と優勝を狙う、熊本県立球磨工業高等学校の土屋大樹君であった。
ゼッケンNo.1(右)の青山君が初の完走者に
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いずれは女子選手が上位に進出する日も来るだろう
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どんな小さな破損も直ぐにオフィシャルが修復
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